重力 – 宇宙を支配する謎のチカラ
番組タイトル: 「重力 – 宇宙を支配する謎のチカラ」
対象:小学低学年~一般
再生時間: 本編25分/長尺33分もあり
ジャンル: サイエンスノンフィクション、単発対応
声の出演: 長南 翔太(声優)
科学監修: 大栗 博司
(カリフォルニア工科大学 理論物理学研究所所長およびカブリ冠教授、東京大学 カブリ数物連携宇宙研究機構 主任研究員)
台本: PDF
トレーラー
ものはなぜ落ちるのだろう?
地球には、引き寄せる力・引き合う力、つまり「重力」があるから。
だけどもし、「引き合う力」なんて存在しないとしたら……?!
本作品は、「重力入門」用の作品として、企画・制作をしております。
番組を最後までご覧いただければ、重力とは一体何か?
どのような力が働いて私たちは地球の上で立っていられるのか、
そして、それは宇宙とどのようにつながっているのかを理解いただける内容です。
重力理解のステップ その1 - アリストテレスの誤解
今から2400年ほど前の紀元前4世紀ごろ、ギリシアの哲学者アリストテレスが決定的な説明を行いました。「物が落ちるのは、物の性質によるのだ」と。「この宇宙は、地・水・風・火の4つの要素と、不変の天からできている。地の要素を多く含むものは、宇宙の中心(*当時は地球の中心が宇宙の中心)に向かって勢いよく落下する。重いものほど地を多く含んでおり速く落ちる。」
重力理解のステップ その2 - ガリレオが明かした真実
16世紀のイタリアの科学者、ガリレオ・ガリレイは、アリストテレスの考えは誤りであり「大気がなければ、重いものも軽いものも同時に落とせば同時に着地する」ことを実験によって証明しました。さらに、大砲を横向きに構え砲弾を発射しても、同じ高さからその場で砲弾を落としても砲弾は同時に着地することを発見しました。これによって、物が落ちる(上から下への動きの)現象は、横向きの運動に影響されないことがわかりました。
重力理解のステップ その3 - ニュートンの万有引力
17世紀には現代科学へ通じる飛躍がありました。英国の科学者アイザック・ニュートンはこう考えました。「物が落ちるのは、地球の引力によるためで、さらには、月は地球に落下し、地球やその他の惑星は太陽に落下しているのではなかろうか?」と。ニュートンは全ての物体が見えない力“引力”によって互いに引き合っていると主張しました。これがニュートンの「万有引力の法則」です。
ほとんどの人がこの「万有引力の法則」と言う言葉をどこかで耳にしたことがあるでしょうし、“引力”についておよそのイメージを描くことができるでしょう。しかし、重力の本質はアインシュタインの登場によって初めて明らかとなります。
重力理解のステップ その4 - アインシュタインの歪む時空
20世紀の科学者アルベルト・アインシュタインは、1915年に発表した「一般相対性理論」において、重力と時空間(*時間と空間を一つにした概念)との関係を明らかにしました。そこでは、(引き合う力など存在せず)時空間の歪みが重力であることを証明してみせたのです。この番組では、「引き合う力など存在しない、時空間の歪みが重力である」ことを、身近なたとえを使って映像で表現し、観れば“重力”をご理解いただける内容となっています。
長尺33分版
後半にアインシュタインに関する話が追加されています。